Tokyo2020、やばくないですか?

2020年東京オリンピックについて考え直す10の理由

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チラシバージョン

確かにオリンピック・パラリンピックはいつだってスリル満点で、驚くべきパフォーマンスが見れるし、感動を与えてくれます。でもそれと同時にオリンピックには自然破壊がつきもので、大量のゴミを排出し、開催地に住んでいた住民は強制退去させられます(極端なジェントリフィケーション)。五輪施設の工事に関わっている人たちは過剰労働を強いられる一方、アスリートも搾取されています。性別は男女の二分化が強化され、耳障りなナショナリズムが高まり、高度な監視体制も導入され、さらに汚職問題も…。費用はどんどん増大してゆき、問題は増えるばかりです。

さらに今回の2020年東京五輪は今までにないある特徴があります。それは、日本政府が2011年3月11日に出した「原子力緊急事態宣言」が未だに解除されていない状況の中で開催されるという点です。では、なぜ日本政府はこんな状況の中で五輪開催のために莫大な予算をかけるのでしょうか?それは、「原発事故は過去の出来事で、日本は元気を取り戻し、再度活躍する準備が万端!」というメッセージを五輪開催を通して世界に向けアピールするためです。私たちはそんな都合のいい話に乗ってしまっていいのでしょうか?

2020年の東京五輪を考え直した方がいい10の理由を解説します:

  1. 原発事故の発生から8年経った現在でも、福島第一原発の主である東京電力は、収束に向けて明確に筋の通った計画を持っていません。原子炉のなかで溶け落ちた燃料は金属製の厚い壁をぶちぬいて結局どこに行ってしまったのでしょうか・・・?未だに正確にははわかっていません。
  2. 状況を「制御」するため(本当は制御できていないのだが)福島第一では毎日ものすごい量の水が消費されています。その結果、使用した汚染水を保管するための大型タンクが建てられ、原発敷地内はそのタンクで埋め尽くされる有様です。タンクから漏れる汚染水で作業員が被ばくを強いられ 、太平洋などの周りの環境が汚染され続けています。そんな場所で頻繁に地震が起こり続けていることも考慮してみてください。
  3. 日本政府は「除染」事業に莫大なお金をかけています。汚染区域から人々を安全な場所へ移住させることよりも、汚染された土壌を移動することを優先しています。除染作業は基本的に、黒いフレコンバッグに汚染土を詰め、いっぱいになったものを屋外に積み上げるというものです。でも、福島県の約7割は山林地帯です。森や林を全て「除染」できるはずがありません。その上、政府はその汚染土を日本各地で再利用しようとしています。
  4. 除染をすることで、限られた一定の範囲と期間内では放射線量をある程度下げることは可能です。でも、汚染を洗い流したり、植物を切ったり、土を掘り、バッグに詰め、それを埋め、また掘り起こし、運搬し、そしてそれを再利用する全ての過程において、作業する人が放射線にさらされる可能性があります。しかも、除染に動員されている作業員の中には、震災で生活の糧を失った地元福島の住民も少なくありません。
  5. 放射線は目に見えないので、福島では空気中の放射線量を知らせる「モニタリングポスト」という不思議な白い円柱がいたるところに設置され、ぎこちなくも日常風景の一部になりました。しかし、日本政府はモニタリングポストさえも撤去する方針を取ろうとしています。地元の人々は「原発災害はまだ終わっていないのに、撤去するのはおかしい」と反対しています。政府は、一部の企業にしか利益をもたらさない大型スポーツイベントを開催するためにお金を使うのではなく、被害者の救済にあたるべきだ、と人々は声をあげています。
  6. そんな見えない放射線の危険から遠ざかるために避難した人々、特に子連れの母親たちは、東京五輪の開催がどれだけ馬鹿げているか最初からよく知っていました。そんな彼女らの存在がもみ消されようとしています。政府は、避難した人々に対する住宅無償提供プログラムを終了して、福島県内の「避難区域」を安全だと言って避難指示を解除し、被害者の帰還を促しています。でも、本当に安全なのでしょうか?日本政府が「安全」だと言っているのは国際的な基準よりも20倍も甘い基準です。
  7. そもそも、福島県内で指定された「避難区域」は線引きが非常に限定された範囲にとどまっていました。本当は、その周り、東京都の一部も含む東北関東の広域に渡って、「放射線管理区域」と指定されるべきレベルの汚染が確認されています。放射線管理区域は、入る前に放射線に関する訓練を受け、防護用装具を着用しなければならない、そんな場所です。
  8. 日本政府は、日本オリンピック委員会(JOC)と、国際オリンピック委員会(IOC)との暗黙の協力のもと、原発災害終了を宣言するため、そして原子力政策を続行させるために、不都合な事実を隠蔽し、捻じ曲げてきました。彼らにとって、放射線やその影響による健康被害についての情報拡散を制御するための道具として、オリンピックを使っています。ここ8年間実施されている「福島県民健康調査」による大規模な診断の結果、驚くべき数の子どもや若者が甲状腺がんを発症しています。にも関わらず、国は未だに甲状腺がんを福島原発由来の放射線の影響であると認めようとしていません。
  9. JOCは、東京や福島の放射線量は世界の他の都市と比べなんら変わりないと主張しています。しかし、放射性物質は気流の流れと共に自然と移動し、拡散するものです。五輪開催地やその周辺には放射線量が集中的に高くなる「ホットスポット」が点在し、除染作業で出た放射能のゴミが山積みに放置されている場所からもさほど遠くありません。
  10. JOCはオリンピックのソフトボールと野球の競技を福島県内で開催することを決定しました。まさに「攻撃は最大の防御」と言えます。これでもかと念を押すかのごとく、来年3月に始まるオリンピック聖火リレーでは、福島第一原発からわずか20キロ南にある「Jヴィレッジ」をスタート地点に行われることが決まりました。

2020年東京五輪は原発災害の隠蔽のために使われています。

それでも五輪開催に賛同しますか?

281_Anti nuke

この文章は、アメリカで集まった教員、会社員、活動家等によりNoTokyo2020という名で執筆されました。私たちは東電の原発災害により被害を受けた方々、ふるさとから遠く避難された方々、そして災害区域に留まって暮らしている方々に対し、心から連帯を表明します。

日本語訳:反核なまけものの会

イラスト: 281_Anti nuke

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